ワクワクとなるほどに出会う、旅の寄り道。札幌市青少年科学館へ行ってみよう!
観光スポットではないけれど、北国・札幌ならではの学びと発見がある場所としてオススメなのが、リニューアルした「札幌市青少年科学館」。体験型の展示で、札幌の暮らしの中の“あたりまえ”に隠された不思議が科学によって解明され、知的好奇心を刺激する。家族連れはもちろん、大人だけでも楽しめる8つの展示を紹介しよう!
Photo: Yoshitaka Morisawa / text: Aiko Ichida
【オススメの展示①②】
カーリング・スケルトン @2Fガイアタウン 雪・氷エリア内
積雪寒冷地の特性を科学的に学べるこのエリアには、雪や氷、冬の景色の「なぜ?」「どうして?」をスッキリ解説してくれる展示のほか、北国のスポーツ「カーリング」や「スケルトン」の動作体験ができるコーナーがある。壁や床に映し出された映像によって盤面やコースが再現され、実際に競技をしているかのような感覚を味わえるとあって大人気のコーナーだ。体験する楽しさはもちろんのこと「20キロもあるストーンがなぜ氷の上をスムーズに滑るのか」「スケルトンの最高速度がどれほど速いか」など、誰かに教えたくなる豆知識も習得できる。
【オススメの展示③】
スノードームシアター @2Fガイアタウン 雪・氷エリア内
プロジェクションマッピングを活用した雪と氷の映像を楽しめる「スノードームシアター」では、体の動きを投影したアバターで雪の結晶を拾い集めたり、氷を集めて‟つらら作り”にチャレンジ! キラキラと輝きながら変化する冬の景色の中で、夢中になって体を動かしているのは子どもだけではないようで…。用意されているコンテンツは4つあり、どれに当たるかは行ってからのお楽しみ。
家族や友達と対戦すると、楽しさ倍増!
【オススメの展示④】
低温プレイグラウンド @2Fガイアタウン 雪・氷エリア内
1年を通して北海道の厳しい寒さ(マイナス30℃!)を体感できるコーナー。夏の暑い時期に涼を求めて……というには度を超えた寒さだが、一度は濡れたタオルを真っ直ぐに凍らせてみたいという(謎の)欲求を実現できる貴重な場所だ。チャンスは1日4回(各回15分)、会場付近に設置されている整理券発券機にて受け付けを(先着順)。
マイナス30℃の世界では、濡らしたタオルを30秒ほど振り回すとカチコチに。
【オススメの展示⑤】
食べものの旅 @3F テクノロジータウン ボディアドベンチャー内
人体について学ぶエリア「ボディアドベンチャー」からは「食べものの旅」をピックアップ! 自分が‟食べもの”となって口から入り、砕かれ、消化され、栄養分と水分が体に吸収されて、排出物となって出てくるまでの道筋をたどる展示だ。各所に書かれている数字は体の仕組みにまつわるもので、どんな意味があるのかはクイズ形式で出題されている。いろいろ答え合わせをしながら、最後に“排泄”される不思議な感覚をぜひ味わってほしい。
【オススメの展示⑥⑦】
除雪車・地下鉄 @3F テクノロジータウン サッポロバックステージ内
「サッポロバックステージ」には、札幌市で実際に使われていた除雪車や地下鉄の車体が展示されている。映像を見ながらまちの除雪作業や、地下鉄の運転を体験できるのも楽しみだが、地元で暮らす大人にとっても「へー、そうだったのか」の連続で、学びがいっぱいだ。除雪車の展示では冬の通学・通勤時に安全に歩けるよう深夜に歩道を除雪する様子を知ったり、運転席に入ってその視界に驚くなど、ここに来なければわからなかった気づきがある。地下鉄の展示では日本で初めて本格的にゴムタイヤを使用した案内軌条方式車両に隠れている科学や工学的な仕組み、工夫なども紹介されている。間近でじっくりとマシンのディテールを観察するだけでも面白い。
【オススメの展示⑧】
1F プラネタリウム
ドーム直径18m、座席数200席のプラネタリウムは道内最大級。広々とした空間の中でゆったりと星空を楽しむことができる。最新の観測データに基づいて映し出される星の数は、世界トップクラスの約1億個にも上るという。デジタル4Kとアップデートされた音響機器によって、星の輝きや実際に目で見える恒星の色までが忠実に再現され、満天の星空の下にいるかのような臨場感が魅力。上映される番組は子ども向けから大人向けまで数種を揃え、中には職員が制作に携わった作品も。彼らの生解説とあわせて存分に満喫してほしい。上映時刻により演目(番組)が異なるので、詳しくは公式サイトで確認を。
他にも魅力的な展示はたくさんあって、その一つ一つをじっくり堪能しようと思うと、時間が足りないと感じてしまうほどコンテンツが充実している。それぞれの展示で知的好奇心が満たされていくのを実感できるうえ、ゲーム感覚で遊んだり、ちょっとしたチャレンジができるのも、子どもに返ったようでなんだかうれしくなる空間だ。
最後に、青少年科学館に来たからにはぜひ寄ってほしい「ミュージアムショップ」の紹介を少しだけ。1Fのチケットカウンター横にある小さなスペースには、科学や宇宙に関連するユニークな商品が並んでいる。今回は来館の証にそっと“連れて帰りたい”3つのアイテムをピックアップした。誰かへのお土産にもピッタリだけど、つい自分の手元に置いておきたくなる!
Information
札幌市青少年科学館
住所:札幌市厚別区厚別中央1条5丁目2-20
TEL:011-892-5001
地下鉄東西線新さっぽろ駅1番出口正面/JR新札幌駅から徒歩5分
https://www.ssc.slp.or.jp
◉開館時間
5〜9月/9:00〜17:00
10〜4月/9:30〜16:30
※入館は閉館の30分前まで。ミュージアムショップの営業は通年、開館時間から16:30まで。
◉休館日
毎週月曜日(祝日の場合は開館)・毎月最終火曜日
※祝日の翌日、特別展最終日の翌日、年末年始も休館
※ゴールデンウィーク期間中・特別展期間中は無休
◉観覧料金
展示室(当日券・WEBチケット) 大人700円 ※中学生以下は無料
プラネタリウム(当日券・WEBチケット) 大人500円 ※中学生以下は無料
※オンライン予約がおすすめ