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紅葉の名所は札幌市内にあり! 期間限定の「紅葉かっぱバス」で定山渓の秋を楽しみつくせ!!
札幌の中心部からたった1時間の場所に、緑ゆたかで風情のある温泉街があるのをご存知だろうか? 市内南区にある「定山渓(じょうざんけい)温泉」は、秋には北海道でも指折りの紅葉スポットとして行楽客で大いに賑わう。その定山渓に毎年、期間限定で運行されて人気を呼んでいる「紅葉かっぱバス」があるという噂を聞き、シーズン前に試乗してきた。
photo: 定山渓観光協会提供 / text&edit: Masaki Narita
レンタカーでもレンタサイクルでもない!
定山渓の紅葉巡りはバスが正解!!
広大で自然豊かな北海道には、各地に紅葉の名所が数多く点在している。だが、その名所の1つが札幌市内にあるということはあまり知られていない……かもしれない。JR札幌駅からバスに乗って約60分で到着する「定山渓」は、北海道を代表する温泉地であり、道民にはおなじみの紅葉スポットなのだ。
温泉街を流れる川に沿って広がる定山渓の紅葉
さて、そんな定山渓を訪れていざ紅葉スポットを巡ろうと思った時に問題となるのがその手段。それぞれの距離がけっこう離れているため、徒歩をチョイスするのは無謀だ。かといってレンタサイクルも台数に限りがある。ならばレンタカーで回ろうと思っても、定山渓の山道は狭くてカーブもきつく、慣れていないと運転だけで精一杯。とても紅葉を見る余裕はないだろう。
定山渓の紅葉ポイントMAP
そこでおすすめなのが、期間中に1日4便が運行している「紅葉かっぱバス」。札幌市街地と定山渓を結ぶ国道230号線沿いにある「定山渓観光案内所」を発着地に、「月見橋」「時雨橋」「紅葉橋」「錦橋」などの紅葉スポットへ案内するバスで、ほかにも「アイヌ文化交流センター」や「八剣山ワイナリー」などの観光・お土産スポットにも立ち寄ってくれるというからうれしい。
八剣山ワイナリーでは地元の秋の恵みを購入可能
個性的なボランティアガイドたちと一緒に、
「紅葉かっぱバス」にいよいよ試乗!
毎年10月1日から21日まで、1日に4便が運行する「紅葉かっぱバス」の最大の特徴は、市民のボランティアガイドがバスに同乗して、参加者をガイドすること。プロ目線ではなく、定山渓を訪れてくれた人を、市民という立場からフレンドリーに案内してくれるのだ。紅葉シーズンを前に、今年のボランティアガイドを対象に実施された試乗会に参加してみた。バスの行程やポイントを説明してくれたのは、定山渓観光協会の小山雅子マネージャー。
トーク技術もプロ顔負けの小山マネージャー
定山渓の紅葉が色あざやかなのは、標高が高く、寒暖の差が大きい立地と、札幌の母なる川・豊平川のおかげだそう。支笏洞爺国立公園の豊かな森が美しく染まる様子と渓谷との共演を、いくつもある橋の上から眺めるのが定番だ。バスのコースではないが、二見定山の道に架けられた真っ赤な「二見吊橋」は大人気スポットで、水面に映る紅葉も見事!
温泉街の近くにある二見吊橋には徒歩で行くべし
十数名のボランティアガイドは、実際にコースを周りながら、自分ならどうガイドするかをイメージしていく。バスは自由席なので、参加する場合はバスの進行方向左側の窓際に座ると、橋を渡る際に高い窓から紅葉が眺められる。人気スポットの「舞鶴の瀞」が見える「錦橋」では、ドライバーが徐行してゆっくり眺めさせてくれることも。これもバスツアーの大きな魅力!
カヌーやSUPを楽しむ人たちを錦橋から望む
結論。紅葉シーズンの定山渓に行ったら、
「紅葉かっぱバス」に乗らなきゃもったいない!
ツアー遂行にあたっての注意点はあるが、ガイドのマニュアルは一切なく、すべて個人に任されている。そんなにフリーでいいのかと心配になるが、実はこれこそ「ガイドの数だけツアーがある」このバスの肝なのだそう。仕事も経歴もさまざまのボランティアガイドに共通するのは「参加者を楽しませたい!」という思い。小山マネージャーによると、シフトを確認して毎年同じガイドのバスに乗るファンもいるという。
ボランティアガイドはお揃いのハッピを着用して案内
大自然が相手の紅葉はマジでタイミングが難しい。行ってみたらまだ早かったり、逆にもうピークを過ぎていたり、当然、景色が見えにくい雨の日もある。しかし、そんな時こそ「紅葉かっぱバス」の本領発揮だ。個性的なガイドによる、参加者と、時にはドライバーまで巻き込んだ、まさに一期一会のエンターテインメントな時間が楽しめてしまうのだ。
ゴールデンカムイな気分になれるひとときも楽しい
「定山渓観光案内所」でバスを降りる頃には、ガイドも参加者もみんな笑顔にあふれている。記憶に残るこの体験こそが、「紅葉かっぱバス」の人気の秘密なのだろう。紅葉シーズンに札幌に行くチャンスがあれば、ぜひ定山渓に行って、ぜひ乗車してその楽しさを味わってほしい。また、定山渓にはほかにも紅葉スポットを訪れるバスが運行されるので、上手に利用して旬の紅葉を満喫するべし!
約70分の大満足ツアーはリピーターが多いのも納得
Information
運行期間:2023年10月1日(日)〜10月21日(土)
参加料:600円
定員:45名(各便先着順)
スケジュール:[第1便]9:15→10:25
[第2便]11:15→12:25
[第3便]13:15→14:25
[第4便]15:15→16:25
発着:定山渓観光案内所(札幌市南区定山渓温泉東3丁目225)
受付:定山渓観光案内所窓口での当日受付のみ(事前予約不可)
公式サイト:https://jozankei.jp/godaikoyo/